2021/10/17

『遊山』と『てから工房』

てから工房では、基本的に販売を行っていません。
 
私は、とにかく作品を作る日々。
 
販売は『遊山』というお店にお任せしています。
 
本当は販売だけでなく、パッケージデザインなど販売戦略全般お任せしています。
取材対応や、イベント関係だったり、こんなもの作れますか~のお問い合わせまで。
 
こうやって書くと、私がしていることなんてわずかなものだな~。
遊山さんには、本当に感謝しかないです。
 
 
 
 
遊山さんとの出会いは、
子供たちがみんな保育園に入って、
専門学校時代の先生の工房におじゃまして竹仕事を再開してから
2か月ほどたったころ。
 
先生の取材にやってきたのが遊山さんでした。
 
佐渡に来てから、なんだか知り合いはおじさまがほとんどだった私でしたが、
遊山さんはなんと同性で同い年。
とにかく運命的な出会いとなりました。
 
竹が大好きな遊山さんは、
竹細工ヘビーユーザーで、
佐渡の竹細工文化を絶やしたくないと奮闘していました。
 
まさか竹について熱く語れる同い年の女性がいるなんて、
私にとって夢のような話でした。
 
遊山さんから竹のコーヒードリッパーを紹介していただき、
オリジナルを作るようになり、
同年代の熱い女性たちで集まって、もっとこうしてみたらどうかと話しながら改良を重ねました。
 
いつのまにか遊山さんは仕事をやめて竹のお店を出してしまいました。
そして、てから工房の「つくる」以外のすべてを請け負ってくれるようになりました。
 
今考えれば、わずか半年くらいの間に、
すごい展開が起こり、現在の基盤がすべて整いました。
 
 
 
 
多くの竹の作家さんたちは、
作ることから販売まで、作家さん自身がされている方がほとんどだと思います。
 
しかし、竹工芸は工程も多くて時間がかかります。
その中で、販売に関する連絡を取り合ったり、梱包や発送作業をするのです。
販売するには、販売場所や販売方法も考えなければいけません。
 
私もはじめは営業活動も自分でやろうと思っていましたが、
『ニーズがあるのはわかるけど、ニーズにある場所で販売ができない』
ということになります。この状態ではいくら作品を作っても売れません。
 
作品作りが主ですから、営業活動ばかりしているわけにもいきません。
 
ですから、作家と販売者を別々にする方がいいのではと思います。
 
それでも、そんな販売店に出会えるとは限らないのですが、
出会ってしまったんです!
本当に私は運がいいと思います。
 
20代のころは、努力すればなんでもできる!人に頼らなくても自分でなんでもできる!と思って、
若気の至りばかりでした。
でも、いろいろな経験をして、子供を育てていると、
限られた時間で自分のやりたいことを実現するにはどうしたらいいかと考えるようになりました。
その答えは、『人に頼ること!』
自分の苦手とすることは、能力のある人に任せるのが一番!
結果、より良いものが出来上がっていると思います。
 
作家と販売者を分けると、
作家は作ることに集中できて、
同じ時間作業をするにしても生産効率は上がります。
 
竹の作家は一人で作業することがほとんどなので、
新作を作るにも、作り手目線になってしまうことがありますが、
近くに販売者さんがいると、ユーザー目線の意見を聞くことができるのも
いいところです。
 
そんなわけで、他の作家さんとは仕組みが違うことで、
分かりにくい部分もありますが、
てから工房の作品に関するお問い合わせは遊山さんが答えてくれますので、
どこに連絡したらいいか困っていいる方がいたら遊山さんまでお願いします。
 
遊山さんホームページはこちら
 
こんな私たちですが、これからもよろしくお願いいたします。